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09.20
Fri

花月(かげつ)

カテゴリ:花月
英彦山の麓に住む僧が、七歳のとき行方不明になった子を探して爛漫の桜の清水寺につきます。
門前の人に何か面白いものをと頼みます。門前の人に呼び出されて現れた少年遊芸者、花月は己の名、花月の花「か」に因む字を数々挙げて自慢して見栄をきります。当時流行った秀句(巧みに言いかけた洒落の句)調でかたります。遊芸の序曲です。
手に弓矢を持ち、烏帽子を被り、面は喝食をつけています。弓矢は遊芸の道具、前折烏帽子は芸人の被り物です。喝食面は半俗半僧の顔です。彼は形だけでも仏教の布教者なのです。門前の人は花月のパフォウマンスの合い方というところでしょう。この曲には無くてはならない存在です。
花月と門前の人、二人は小唄を謡いつつ舞台を一巡します。門前の人は扇を口に当て花月は門前の人の肩に手を置き寄り添います。あやしげな色気がただよいます。室町時代の歌謡集「閑吟集」から採ったもので当時流行った美少年愛好を謡ったものです。今では無くなった節とリズムが珍しい。
門前の人を突き放して少年は満開の桜を踏み散らす鶯を射落とそうと袴の股立ちを取って身構え中国の春秋時代の弓の名人、養由にも負けない腕前だと力んで見せるが仏の殺生戒を破るまいと弓をおさめます。折々の事象を題材に見事なパフォウマンスです。それでもここまでは前置きです。核心の「クセ」清水寺の縁起を謡い舞う。流麗な詞章に信仰心なくとも魅了されます。
僧は花月が我が子であることに気付きます。門前の人は僧が子を持つのはおかしいと訝ります。僧は我が子を失い世をはかなみ出家したのです。
 二人は名乗あい、花月は嬉しさのあまり得意の鞨鼓を打って父に見せます。鞨鼓は喝食僧の、遊芸の得意のレパートリーです。
花月はさらに七歳の年、天狗にさらわれ、天狗の住む山々を回った体験を語り、打ち連れて修行の旅に出ます。ノリのいい詞章と型(ふり)で終曲を飾ります。
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